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あらすじ

 

 普通の人のように歩くこともできないし話すこともできない。 重度の脳性まひを負って生まれてきた浅井力也。一度はベビーカーを押している手を、離して死んでしまおうと思った母三和子。しかし、4歳の時に出会った絵の具で彼の人生が変わる。言葉が話せない力也にとって、 絵は自分の想いを人に伝えられることができる、唯一の術であった。彼の描く絵は多くの人の共感を呼び、日本国内だけでなく、中国、香港、サンフランシスコ、 NYと個展の舞台は世界まで広がった。「無意味に生まれてくる赤ちゃんはいない。人間には必ず神様から与えられた仕事がある」、今ではそう確信できる母。そして、30歳を過ぎた力也は支えられる立場から、多くの人をインスパイアする側にまでなった。だが、時が過ぎ、還暦を過ぎた母三和子にとって、自分がこの世を去った後の力也が生きていけるのか。そのことを思うと心が穏やかな日はない。力也は一人で生きていくために、クラウドソーシングを使った新しい表現方法や働き方を模索し始めた。天職にたどり着いたと思えた浅井力也の、新たな挑戦が始まる。「人生とは天職を探し続ける旅である」。本作品は、浅井力也の人生を通じて、人の働く意味を問う長編ドキュメンタリーである。。

 

画家:浅井力也(あさい りきや) 

 1984年12月15日生まれ、浅井家の長男として東京で誕生。分娩時の事故で仮死状態からの蘇生後、脳性麻痺と判断される。4歳のときに絵の具に出会い、母親の三和子さんが話す創作童話をモチーフに次々と絵を描き上げていく。6歳でハワイ美術院展に「二羽のピジョン」が入選。油彩を始める。東京をはじめ国内はもとより、中国、香港、サンフランシスコ、NYなど世界各地で個展を開催する。2002年には文部省検定小学校1年~6年「国語」教科書(学校図書株式会社)の表紙に12作品が採用されたほか、中学校の英語の教科書にカラー写真入りで採用された(光村出版)。現在もハワイで創作活動中。

 

浅井力也公式ウェブサイト https://rikiya-asai-official-web.amebaownd.com/

監督:長島一由(ながしま かずよし)

 1967年1月18日生まれ、早稲田大学卒業後(株)フジテレビジョンに入社。報道記者・ディレクターとして数多くのドキュメンタリー番組を制作する。1995年ニュースJAPAN報道特集の取材時に、浅井力也君・浅井三和子さん親子に出会う。三和子さんから「なぜ、日本ではたった5センチの歩道の段差を無くせないの」という話に誘発され、1998年31歳で逗子市長に就任。市道のバリアフリー化(段差解消整備率13.6%を3年で100%に)を神奈川県内で真っ先に取り組んだ。2015年4月東京藝術大学大学院映画専攻に入学し、再び映像製作に専念。ドキュメンタリー長編映画、初監督作品としてThe Callingの製作に取り組んだ。

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